浄土宗教学院ホームページ

平成27年度行事記録

浄土宗教学院(西部)研究会のご案内

 浄土宗教学院(西部)におきましては、下記のとおり研究会を開催することとなりましたので、ご案内申し上げます。多数のご来聴をお待ちいたしております。

講題・講師
① 「法然における一念往生と念仏相続」
大谷旭充 氏(佛教大学大学院)
≪発表要旨≫
法然の念仏思想には大小さまざまな問題があるが、その中心は、『一枚起請文』に「たゝ一向に念佛すへし」とあるように、専修念仏の実践であることに疑問の余地はないであろう。
その念仏実践は、「念佛の本意は常念を詮とす。されは念々相續せよとこそすゝめられたれ。」とあるように念仏を相続することにある。しかし、これまでの研究では、「専修念仏の実践の中で、なぜ念仏を相続する必要性があるのか」という点については、未だ明確な理解がなされていないように思われる。本論考では、念仏相続の意義を、関連する諸問題とともに、明らかにする。

② 「法然および珍海における仏土観について」
服部純啓 氏(佛教大学大学院)
≪発表要旨≫
珍海(1091~1152)は法然(1133~1212)以前の平安期の南都浄土教家を代表する東大寺三論の学僧である。珍海の著作『決定往生集』は珍海の浄土教理解を示したものである。
これまでの先行研究のテーマは主に『決定往生集』における菩提心論や、念仏観、浄土観であり、そのほとんどが第五修因決定を中心に考察されたものである。本研究では『決定往生集』第一依報決定を中心に珍海の仏土観を理解し、法然と比較考察することを目的とする。

平成27年度 浄土宗教学院 東西交流研究会のご案内

 これまで浄土宗の研究者同士の交流の場は、年に一度の総合学術大会を除いてほとんど存在しませんでした。しかし、一宗の学術研究がさらなる進展を遂げるには、より一層の研究者間交流を進め、相互に切磋琢磨する環境を整えることが不可欠と考えられます。
 このため教学院では、昨年度から「東西交流研究会」を開催することにしました。
 例えば、東部の研究者が西部で発表をする、あるいは地方で研究を続けている方がその成果を発表するなど、普段の研究拠点とは異なる場所でその成果を発表していただく研究会です。発表者にとっては、より多様な評価や意見を得、今後の研究に反映させることができます。また聴講者にとっても、気鋭の研究者による興味深い研究にふれる機会となるでしょう。
 今回は西部の気鋭の研究者お二人を東京にお招きし、その研究成果を披露していただきます。

講題・講師
「『念仏鏡』の時代相―大行の事跡を基軸にして―」
加藤弘孝 氏(浄土宗教学院書記/佛教大学非常勤講師)
『念仏鏡』は、唐中期に活動した道鏡(生没年不詳)、善道(生没年不詳)が、師筋に当たる大行(生没年不詳)の遺徳を宣揚する目的で撰述した浄土教典籍である。従って『念仏鏡』の撰述背景を精査する場合には、その事跡の編集方針を把握することが必須となる。しかしながらその際に基盤とすべき大行の活動年代が明確になっているとは言い難い。そこで本発表では大行の事跡を考察し、それに基づき『念仏鏡』の時代相を比定していきたい。
「法然上人の遠忌と大師号勅許について」
伊藤真昭 氏(浄土宗教学院会員/華頂短期大学教授)
2011年、浄土宗を開いた法然上人に、宮内庁から「法爾大師」号が与えられた。これは法然上人800回忌大遠忌を記念してのものであるが、法然上人への大師号はこれが初めてではなく、実に8回目である。これは法然上人だけのことで、他は1回のみである。各宗総大本山が集結する京都という場所に注目しながら、その謎に迫ってみたい。

浄土宗教学院(東部)研究会のご案内

 浄土宗教学院(東部)におきましては、下記のとおり研究会を開催することとなりましたので、ご案内申し上げます。多数のご来聴をお待ちいたしております。

講題・講師
「宗侶養成校から中学校へ―明治期における浄土宗の学校政策―」
齋藤知明 氏(教学院会員/大正大学専任講師)
「文部省における宗教行政掌握の端緒―宗教学校問題を中心として―」
江島尚俊 氏(教学院会員/田園調布学園大学助教)
指定討論者
野村恒道 氏(教学院会員/東京教区芝組常照院住職)

平成27年度 浄土宗教学院研究会(西部)のご案内

浄土宗教学院(西部)におきましては、下記のとおり研究会を開催することとなりましたので、ご案内申し上げます。多数のご来聴をお待ちいたしております。

講題・講師
「法然仏教と傾聴の接点(仮)」
永田真隆 氏(法然仏教学研究センター嘱託研究員)
近年、法然仏教の教説のなかに福祉思想を読み取り、浄土宗教師の実践の動機づけの言説を見出す取り組みがなされている。しかしながらそのなかでは社会実践そのものの価値に直接結びつくものが得難いと考えられる。そこで本発表では、逆に社会実践を行う側から法然仏教と接点となりうる点を考察し、浄土宗教師が実践の動機となりうる道を求めたい。またここでは特に村田久行氏の理論に基づく傾聴を中心に考察を行う。これにより傾聴における他者の理解と共感は困難であるとの認識は凡夫の理解と合致し、患者の「今・ここ」を基点とし、相互作用的なかかわり方をするケア概念は、あるがままの姿を受け入れ、凡夫が凡夫に寄り添うという姿勢と合致することがわかる。
「宗教者とケア ~グリーフケアの実践を中心に~」
大河内大博 氏(上智大学グリーフケア研究所研究員)
近年、宗教者による社会実践の場において、他者の苦しみに寄り添う「ケア」が意識されるようになった。特に3・11を契機として、公共の場における宗教者の役割のなかに、布教・伝道ではなく、ケアを専門的に行う臨床宗教師が提唱され、広がりを見せている。宗教者が行うケアとは何か。近年の「宗教者とケア」の関わりについて、グリーフケアの理論と実践事例を糸口にして、現代社会における宗教者の役割の可能性について検討してみたい。

浄土宗教学院公開講座のご案内

浄土宗教学院では、これまで研究成果の一端を広く公開・発表することを目的に、多くの地域にて、さまざまな形式で公開講座を開催して参りました。
 本年度は「法然上人遺文研究の最前線」というテーマのもと、先生方に研究成果のご披露を行っていただきます。
 どなたでもご参加いただけますので、この機会にぜひともご参加ご聴講ください。

講題・講師
「法然遺文研究の現状と課題」
中野正明 先生 (浄土宗教学院理事/京都華頂大学・華頂短期大学学長)
≪概要≫法然上人(以下、尊称を略す)遺文に関する研究は、近年『醍醐本』『西方指南抄』『黒谷上人語灯録』などの法然遺文集といえる各文献の成立史的研究が盛況を見ている。一方で新出史料の期待も乏しいなかで研究の進展に限界も感じている。法然遺文研究の現状を見据えながら今後の課題を探りたい。
「法然法語研究の方法と課題」
安達俊英 先生 (浄土宗教学院会員/知恩院浄土宗学研究所嘱託研究員)
≪概要≫法然上人の思想研究を行う場合、当然のことながら、法然遺文(法然法語)として確かな文献に基づいて研究する必要がある。ところが、法然遺文には殆ど真筆が現存しない上に、法然遺文として遺されている法語の中にも矛盾するような内容が散見され、研究を困難・複雑にしている。今回はそのような法然遺文の取り扱いの方法・基準と、真偽の見極めについて私見を述べたいと考える。

佛教大学四条センター 浄土宗教学院提携講座のご案内

講題・講師(平成27年)
浄土教祖師の伝記を読む
曽和 義宏先生 (浄土宗教学院主事・佛教大学仏教学部准教授)
加藤 弘孝先生 (浄土宗教学院書記・佛教大学講師)
≪講座概要≫浄土宗の開祖法然上人は、中国の善導大師など五人の祖師を「中国浄土五祖」として仰がれました。本講座では、それら祖師逹の伝記を、『類聚浄土五祖伝』という、法然上人が中国浄土五祖の伝記を集めて編集した著作の原文を読むことで紹介していきます。
開催内容
  • 【平成27年秋期の講座内容】
  • ≪第1回≫ 10月16日(金) 午後3時30分〜5時
  • テーマ/中国浄土教の歴史について
    担当/曽和義宏
    『類聚浄土五祖伝』の原文を講読するに先立ち、中国浄土教と浄土教の歴史、テキストである『類聚浄土五祖伝』について、解説していきます。
  • ≪第2回≫ 11月20日(金) 午後3時30分〜5時
  • テーマ/曇鸞伝(1)
    担当/曽和義宏
    中国浄土五祖の初祖である、曇鸞(476-542)の伝記を読んでいきます。今回は唐・道宣撰の『続・高僧伝』に収録されている曇鸞伝を読んでいきます。
  • ≪第3回≫ 12月18日(金) 午後3時30分〜5時
  • テーマ/曇鸞伝(2)
    担当/曽和義宏
    前回に引き続き、曇鸞(476-542)の伝記を読んでいきます。今回は道綽『安楽集』、加才『浄土論』、文諗・少康『往生浄土瑞応刪伝』に出る曇鸞伝を読んでいきます。
  • 【平成28年冬期の講座内容】
  • ≪第4回≫ 1月29日(金)
  • テーマ/曇鸞伝(3)
    担当/曽和義宏
     前回に引き続き曇鸞(476-542)の伝記を読んでいきます。今回は王古『新修往生伝』、王日休『龍舒浄土文』に出る曇鸞伝を読んでいきます。
  • ≪第5回≫ 2月26日(金)
  • テーマ/道綽伝(1)
    担当/加藤弘孝
    今回からは道綽(562-645)の伝記を読んでいきます。今回は『続高僧伝』に収録されている道綽伝を読んでいきます。
  • ≪第6回≫ 3月11日(金)
  • テーマ/道綽伝(2)
    担当/加藤弘孝
    前回に引き続き道綽(562-645)の伝記を読んでいきます。今回は加才『浄土論』、『往生浄土瑞応刪伝』、『新修往生伝』に出る道綽伝を読んでいきます。
お問い合せ 浄土宗教学院
〒605-0062 京都市東山区林下町400-8(浄土宗教学局内)
TEL(075)525-0480 FAX(075)531-5105