浄土宗

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平成30年度行事予定〈 研究会 〉    〚西部〛〚交流

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東部研究会のご案内

講師・講題

「『三縁山志』の研究 ―巻九・巻十・巻十一「列祖高徳」、巻八「法系伝由」を中心に―」
青木 篤史 氏
≪概要≫
 文政二年(1819)に摂門が著した、増上寺の檀林志である『三縁山志』は、江戸時代の檀林修学の仕組み、法制をはじめ、増上寺の塔頭寺院の由来や増上寺の歴代住職、学寮の法系等が詳細に書かれている。本発表では、『三縁山志』の中でも、特に増上寺の歴代住持の略伝が書かれている「列祖高徳」と、学寮の法系・所在が書かれている「法系伝由」の2つを取り上げ、増上寺の住持がどのような経歴を経て任命されていたのか、増上寺の学寮がどこに多く存在していたかを考察し発表したい。
「唐代初期仏教における五姓各別説の受容 ―『群疑論』を中心に―」
長尾 光恵 氏
≪概要≫
 唐代初期の中国では六四五年の玄奘の帰朝と新訳経論の訳出に端を発し、新訳経論に説示される種姓差別説の受容の是非をめぐる論争が巻き起こった。その種姓差別説は五つの種姓を数えることから五姓各別説と呼称され、その特徴は定姓二乗及び無姓有情の不成仏を主張することにある。この論争が基などの活躍により最も激化した時代に、懐感は『群疑論』を著し浄土教を宣揚している。本発表では『群疑論』所説の衆生論を考察する中で、懐感が五姓各別説にどのように対応したのかを論じる。


東西交流研究会ご案内

従来、浄土宗の研究者同士の全国的な交流の場は、年に一度の総合学術大会を除いてほとんど存在しませんでした。しかし、一宗の学術研究がさらなる進展を遂げるには、より一層の研究者間交流を進め、相互に切磋琢磨する環境を整えることが不可欠と考えられます。
 このため教学院では、平成27年度より「東西交流研究会」を開催しております。平成29年度は 知恩院浄土宗学研究所にて研究の中核を担う両先生を東部にお招きします。どなたでもご参加いただけますので、この機会にぜひともご参加ください。


講師・講題

「法然と永明延寿 ―延寿の上品上生往生の伝承―」
伊藤 茂樹 氏(知恩院浄土宗学研究所 研究副主任)
≪概要≫
 法眼禅の三代目とされる中国の永明延寿(904~975)は、禅僧として著名であり、『宗鏡録』という書物を著し中国・日本に影響をあたえた。その一方で浄土信仰も深く、『万善同帰集』を著し、伝記には釈尊以来上品上生の往生を果たした二人目の祖師として格別に尊崇されている。院政期の南都では、僧俗を問わず多くの人に延寿の上品上生往生が伝承された。法然の「偏依善導」と異なる、日本中世に敷衍した延寿伝承を本発表では述べていきたい。
「法然『八種選択義』に見る『往生要集』の影響」
南 宏信 氏(知恩院浄土宗学研究所 研究助手)
≪概要≫
 本発表では法然『選択集』における「八種選択義」の成立過程から見る『往生要集』の影響を概観していく。まずこの着想の起点となった「選択我名」の成立過程を再確認した後、今回は特に「選択留教」を俎上にあげ、その成立の淵源に『往生要集』の影響があることを確認していきたい。「選択留教」の根拠となる『無量寿経』「特留此経止住百歳」の文は法然に先んじて『往生要集』に引用されており、極楽浄土と兜率天との議論を通じて法然により「選択留教」へと昇華していくのである。


西部研究会ご案内

講師・講題

「『為盛発心因縁集』に見られる法然思想について」
大久保慶子氏
≪概要≫
 室町時代から江戸時代初期にかけて成立した「お伽草子」の一種である『為盛発心因縁集』は、現存する写本から天正十一年(一五八三)以前には成立していたとされており、津戸三郎為守が法然上人に種々の疑問を尋ね、子細な教えを受けていることから、談義の場で用いるためにつくられ、流布した物語として捉えられているが、この津戸と法然上人の問答については、内容に関する考察も含め、これまでに十分な議論がなされていない。そこで本発表では、『為盛発心因縁集』における一部の問答の内容について検討しつつ、法然上人の消息類などと比較することによって、中世の物語の中で新たにつくり出された法然思想について考察する。
「明遍と蓮華谷聖の浄土教-聖仏教の展開-」
伊藤茂樹氏
≪概要≫
 中世は、浄土聖の活動が盛んであった。聖は、特定の寺院に居住せずに、著名な霊験所を廻り、民衆に仏の教えを説き、勧進や社会活動にも従事した。高野聖はその代表である。明遍は、光明山寺から高野山に再遁世し、蓮華谷に居住して聖を統括した。明遍と蓮華谷聖には、浄土教信仰が存在する。本発表では同時代に生きた重源や法然の関連も視野に入れつつ、鎌倉時代の高野聖の存在を明らかにしたい。

お問い合せ 浄土宗教学院
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