本年度の行事への申込(対面、オンライン)は下記リンクよりお願いいたします。会員に限らず、どなたでもご参加いただけます。
(公開講座、東部研究会)
※西部研究会・東西交流会は対面開催のみのため申込不要です
日時:令和7年2月7日(金)13:00~16:30
形態:対面+オンライン開催(zoom利用)
場所:大正大学7号館4階742教室
講師①:春本龍彬(大正大学非常勤講師、教学院会員)
講題①:「『選択集』の成立と展開について―「廬山寺本」を中心に―」
概要①:
法然上人の主著であり、浄土宗の根本聖典でもある『選択集』。その『選択集』の実像を捉える上で極めて重要なものが、廬山寺の所蔵する、草稿本にして、現存最古の写本、「廬山寺本」である。今回は、『選択集』がどのように形になっていき、どのように変化しながら、どのように広がっていったか、「廬山寺本」を中心に見ていく。伝承や整えられたテキストからは知ることのできないような、『選択集』の史実と内実に迫ってみたい。
講師②:上杉智英(京都国立博物館主任研究員)
講題②:「特別展「法然と極楽浄土」に学ぶ」
概要②:
京都国立博物館では浄土宗開宗850年を機に、2024年10月8日より12月1日まで特別展「法然と極楽浄土」を開催いたしました。法然上人に関する大規模な展示としては2011年の八百回忌特別展「法然 生涯と美術」以来、13年ぶりとなります。その間に新たな御寺宝が発見・紹介され、また、既存の作品についても研究が進展し新たな知見が得られています。本講座では「法然と極楽浄土」に出陳された御寺宝より得られた新知見をご紹介いたします。
日時:令和7年2月13日(木)13:00~16:00
形態:対面のみ
場所:佛教大学8号館4階第5会議室
講師①:林田徹順(大正大学大学院博士後期課程、教学院会員)
講題①:「『観念法門』所引の『般舟三昧経』」
概要①:
善導『観念法門』は様々な経典からの引用で 成立しており、特に『般舟三昧経』が大きな役 割を果たしている。本発表では、先行研究を踏 まえつつ、当時、どのように『般舟三昧経』が使 用されていたのか、そして『観念法門』全体の 構成や他の引用経典との関係性の中でどのよ うに活用されているのかについて検討を行う。 これにより、善導が『般舟三昧経』を引用した 意図や、『観念法門』における経典引用の意義 を明らかにし、善導の独自性に言及したい。
講師②:前島信也(日本古写経研究所 主任研究員、教学院書記)
講題②:「漢文大蔵経所収本『般舟三昧経』巻上について」
概要②:
本発表では、諸漢文大蔵経に所収される支婁迦讖訳『般舟三昧経』巻上における諸本間の相違箇所について検討する。『般舟三昧経』巻上の相違が明確となったのは、高麗再雕版大蔵経の校正記録である『高麗国新雕大蔵校正別録』の指摘によるものである。ここでは開宝蔵本『般舟三昧経』の記載の誤りについて述べ
られている。しかし、諸漢文大蔵経と比較してみると、その指摘を含めて、大きく三箇所の相違を確認できる。これらの相違について、現存する初雕版・再雕版・金蔵を中心に比較しながら検討することを目的とする。
日時:令和7年3月6日(木)13:00~15:00
形態:対面のみ
場所:佛教大学8号館4階第5会議室
講師:恒川裕規(佛教大学大学院博士後期課程、教学院会員)
講題:「法然浄土教における「決定」についての一考察」
概要:
法然浄土教において、阿弥陀仏の本願である念仏の実践によって往生できるという「信」を決定することは、極めて重要である。一方で、宗祖の法語や消息等において、「疑うべからず」や「疑いなく」など、「疑」を問題とする表現が多く見られる。本発表では、法然浄土教における「信」と「疑」の関係性について、現代思想を手法・手段として用いて考察し、さらに、「念仏相続」の必然性についての考察を試みるものである。
日時:令和7年3月13日(木)13:00~15:00
形態:対面+オンライン開催(zoom利用)
場所:大正大学5号館5階551教室
講師:倉本尚徳(京都大学人文科学研究所准教授)
講題:「新出墓誌にみる善導浄土教の臨終行儀―道宣著作等との比較から―」
概要:
報告者は、2021年の日本印度学仏教学会大会で、1989年に西安西郊の唐墓から出土した善導の在家弟子である「念弥陀仏、誦弥陀経行者」包宝寿墓誌について現代語訳を提示し簡単な考証をおこなった。今回の報告ではそこに記述された臨終行儀について、道宣の著作や禅宗・三階教徒の墓誌に見られる臨終行儀と比較してその特徴を明らかにしたい。
※同日・同会場の15:30~17:30まで、浄土学研究会による公開講座/大西磨希子「唐代西方浄土変と道綽禅師」が催されておりますので、よろしければ併せてお申込くださいませ。