行事の記録(過去開催分)


令和3年度(2021年度)

◇教学院公開講座


日時:令和4年3月2日(水)15:00~17:15

形態:オンライン開催(zoom利用)

講師:本庄良文氏(佛教大学仏教学部教授・佛教大学法然仏教学研究センター長)

   上野忠昭氏(佛教大学法然仏教学研究センター嘱託研究員・浄願寺副住職)

講題:「桑門秀我『選擇本願念佛集講義』前・後篇の出版を終えて」

概要:

 「桑門秀我『選擇本願念佛集講義』前・後篇の出版を終えて」というテーマのもと、先生方に桑門秀我『選択本願念仏集講義』の訳注を通して得た各種の知見や課題や、巨大な宗学者の学殖の一端を復活させる重要性について講義して頂きます。

 

◇教学院東西交流研究会


日時:令和4年3月3日(木)14:00~16:30

形態:オンライン開催(zoom利用)

講師①:坪井剛氏(佛教大学 准教授)

講題①:「良忠の「付法状」発給とその背景」

 

講師②:小川法道氏(知恩院浄土宗学研究所研究助手)

講題②:「善導における滅罪とその過程」

 

◇教学院研究会(東部)


日時:令和4年2月10日(木)13:30~16:30
形態:オンライン開催(zoom利用)
講師:佐竹 真城氏(龍谷大学非常勤講師・浄土真宗本願寺派総合研究所研究員)
講題:「長西とその門流研究の現在 ―中世浄土教研究における称名寺聖教の重要性―」
概要:

 覚明房長西は浄土宗九品寺流の派祖である。九品寺流の教学は一般に「諸行本願義」と評され、法然門流においては背師異義と位置づけられている。ところで、長西をはじめとした九品寺流諸師の教学は、長らく著作が散逸していたため、第三者の所伝に基づいて言及されることが多かった。昭和初期に神奈川県立金沢文庫より著作が顕出されたことで、その教学を直接に窺うことが可能となったが、顕出以後も一部を除いた多くの典籍が未翻刻の状態であり、十分に研究が進展しない状況が続いていた。発表者は近年、長西の著作を中心に称名寺聖教の翻刻を進めており、従来の見解とは異なる点も見えてきている。それら二、三の点について私見を述べてみたい。

 

◇教学院研究会(西部)


日時:令和4年1月31日(月)13:30~16:30

形態:オンライン開催(Zoom利用)

形態:

講師①:明石寛成氏(佛教大学法然仏教学研究センター学術研究員・佛教大学大学院博士後期課程)

講題①:「懐音における浄土教思想~禅宗との関わりから~」

概要①:

 江戸時代中期の浄土宗僧侶である懐音(1653~1714)は法然院中興第二世の忍澂に高く評価され、請われてその法統を継いだ。そのきっかけが、懐音『浄土考原録』の公刊である。本書の特徴は章題に「有無二説」や「唯心仏土」などとあることから、対論者として禅僧が推定できる。無相と有相、唯心の浄土と指方立相の浄土など、禅宗と浄土宗の相対する思想に懐音がどのように対応したのか考察する。

 

講師②:下端 啓介氏(佛教大学法然仏教学研究センター学術研究員・佛教大学大学院博士後期課程)

講題②:「法然『往生要集』釈書における「開・合」解釈の意義」

概要②:

 『往生要集』において大文第五助念方法の第七惣結要行は「往生の要」を述べる最重要項目である。しかし法然は、その釈書である『往生要集釈』や『往生要集詮要』等において、惣結要行を重視することなく但念仏を説くことが『往生要集』の本意であると解釈する。そのような解釈には、法然独特の科文での「開・合」解釈が重要な役割を担っていると考えられる。本発表ではその意義を明らかにする。また『往生要集釈』では「略」解釈において「惣結要行は『往生要集』の正意ではない」と解釈されており、「合」解釈との関連性についても検討する。